笠間の暮らし・文化・観光・農業 etc。
みんなで発言する、発信する、
Craft Council(クラフト・カウンシル)。

『堤綾子展』笠間初の女流陶芸家 ~炎とともに半世紀~

DATE:2019.12.23

NAME:currywinwin

炎とともに、土への思い半世紀…
『堤綾子展』に寄せて

近年の笠間は女性陶芸家の活躍が目立つようになりました。
現在NHKでは信楽初の女流陶芸家と言われた神山清子さんがモデルとなったスカーレットが放映中ですが、笠間で初の女流陶芸家となった堤綾子さんをここに紹介したく、きらら館様のご協力を得て、展覧会の運びとなりました。

堤綾子さんは香川県丸亀市の生まれ、第二次世界大戦中に家族で朝鮮に渡りますが、戦後の動乱の中、嵐の海にもまれながら九死に一生を得て日本に戻ります。

九州で定住するも、芸術への熱い思いから単身上京、人形の顔を描くという内職を続けながら武蔵野美術学校を卒業、より自分らしい表現を求めて土と出会い、1964年、当時開拓されたばかりの笠間市の芸術村に窯を築きました。

91歳となった現在も土への熱い思いを持ち続ける堤さん。

昭和、平成と笠間焼の発展に尽くし、女性の陶芸家の道を切り開いてこられた堤綾子さんの作品を是非ご覧下さい。

麝香窯 (じゃこうよう)弟子一同


麝香窯の名の由来

昭和47年、ジャコビニ流星群の飛来が世界中の話題となりました。流星は宇宙のチリやゴミから出来ているという。
人間はゴミやチリのようにはかないものではあるけれど永遠の生命は作られたものを通して残り得る。
そんな願いを込めて、ジャコビニ流星群を和式にもじり、窯の名といたしました。

堤綾子


『堤綾子 作陶展』

きらら館
令和元年12月17日(火)~12月25日(水)

位置情報

マップを拡大してみる

同じカテゴリの記事

薪窯焼成実習が始まりました

茨城県立陶芸大学校のよる登り窯を使用した薪窯焼成実習が始まりました。 2011年3/11の大震災に窯の中心部が倒壊。翌年に修復。 それ以降は茨城県立陶芸大学校の実習の一環として年に一度登り窯に火がともります。 寺本守先生が外部講師となり大学校の生徒24名の作品など約1000点を焼成。 火入れ・窯焚き 3/9(火)~3/12(金)※終了予定 窯出し 3/22(月)を予定。

ぴっかりぽっけ展

小学校の先生から転身! 絵本作家を目指して活動中のアーティストなるちゃんの作品展です。 絵本の中から飛びだしたような、明るくて優しい世界。 ぴっかりぽっけの住人達が、森の中で今日も楽しく遊んでます♪ いつでも誰でも参加できる「明日ポストワークショップ」も会場内で開催中。 ぜひ遊びに来て下さいね! 笠間工芸の丘

陶芸美術館にて開催中です! 

陶芸美術館では、3月21日(日)まで「人間国宝 松井康成と原清展」を開催中です。 2人の人間国宝の、それぞれが到達した美の形をご覧下さい! ※お越しのお客様に安心・安全にご覧いただけるよう、美術館入館時に、入り口にて検温・手指の消毒・マスクの着用・混雑時の入館制限を行い感染対策を行っております。 また、陶芸美術館は1月18日㈪から2月8日㈪まで臨時休館致します。 “Great Masters MATSUI Kosei & HARA Kiyoshi” is on exhibit at Ibaraki Ceramic Art Museum by March 21th. Please enjoy watching the beauty that each arrived on their work pieces. ※Please kindly note Ibaraki Ceramic Art Museum will be closed temporarily from January 18th (Monday)to February 8th (Monday). 陶藝美術館正在舉辦【 松井康成及原清】ニ位人間國寶陶藝作品展,展示至3月21日止。 請觀賞ニ位人間國寶各自承現不同美的陶藝作品! ※1月18日~2月8日暫停展覽

~かさまのまど~「藤枝国博さん」

~かさまのまど~第2回目は、 現在、笠間市内でボルダリング施設を経営していらっしゃる藤枝さん。 高校時代山岳部に入部したことがきっかけで、ボルダリングを始めたそうです。 今回は、ご自身のクライミング施設や、笠間市内の佐白山での魅力などお話を伺いました。 ボルダリング・クライミングと聞くとちょっとハードなイメージもあるかもしれませんが、下は3~4歳のお子さまから上は90代の方まで、実はかなり幅広い世代が楽しめるスポーツだそうです! ご興味がある方や体験をご希望の方はぜひ、藤枝さんにご相談ください。イベント情報もありますのでぜひチェックを! Instagram:@kunihiro0909 Facebook:https://www.facebook.com/kunihiro.fuj... E-mail:climb.vortex@gmail.com

空想の中で広がる物語をカタチに-美術家:伊藤遠平さん

私たちが普段何気なく目にしている生き物といったら犬やネコといったペットたちだろうか。人に飼われている彼らは人と同じ場所で暮らす。だが、本来生き物たちには住む環境、世界がある。森に住む鳥や小動物たち。海に住む魚たち。これらに息を吹き込み、独自の世界観で物語と作品を生み出している美術家の伊藤さんにお話を伺った。 「空想の中で自然を舞台とした物語を考え、絵画や立体化して表現しています。生まれた時から森に囲まれた環境で育ったので、色んな生き物たちと出会うことが多くて。ここに住んでいるこんな子たちが、こうだったら面白いだろうな、という想像を膨らませて作品作りをしています。」

DADAO インスタレーション3度目の正直 

茨城県陶芸美術館、県民ギャラリーにて 駄駄男・小林征児さんの世界を拝見して参りました。 開催延期が続く中で3度目の正直ということで 会期中はお忙しかったと思います。 私が見に行った時は、来場者のほとんどが男性で驚きでした! 大きな作品と思ったら、細かく組み合わされてる。 これ全部作って一つ一つ焼成したんですか!?ってくらい細か~い! 独特の空間が展開されていた今回のインスタレーション・DADAO展 見れば見るほど深いところまで考えてしまいそうな。。。 大人の世界でした。

学生時代、弟子時代に下積み時代…縁が縁を呼んで今がある ― つばめ窯 高橋協子さん

笠間市岩間地区、十三天狗の伝説が残る愛宕山のふもとに、高橋協子さんの工房「つばめ窯」はある。高橋さんが現在取り組む作品は、民話から飛び出した狐や天狗…どれも柔らかいまなざしで、優しく迎えてくれているようだった。 高橋さんの出身は神奈川県。ものづくりが好きで小学生の頃から何かの職人になるのが夢だった。あまり学校に馴染めなかった中学時代、先生のすすめもあって、美術コースのある神奈川県立弥栄東高校(現:弥栄高校)に進む。美大の工芸科をめざすべく、美術コースではデザイン専攻を選ぶが、立体が好きで放課後や夏休みには工芸室を借りて自主的に彫塑(粘土で作る立体デッサン)をしたりしていた。歴史研究部に所属し、高校2年生のときに縄文土器作りを学び、土で形を作る喜び、野焼きを通じて土が焼けていく不思議さと面白さに惹かれていった。武蔵野美術大学短期大学部工芸デザイン科に進学し、短い学校生活の中でもできるだけ沢山の素材にふれたいと専攻は木工を選び、陶芸サークルで土をいじっていた。高校時代から惹かれていた土器作りも続け、OBの指導を受けながら先輩と共に穴窯も作った。そんな頃、偶然見つけた陶芸の雑誌で堤綾子先生を知った。 笠間初の女性陶芸家で、まさに縄文土器のような迫力のある作品。すぐに見学をさせてほしいと電話をかけた。それが笠間に来るきっかけとなった。 見学の直前、先生の家が火事で燃えてしまうという災難があったが、工房は焼け残っているから遠慮なくおいでなさい、という先生の一言で工房を訪ね、夜に一緒にお酒を飲みながら、縄文土器の話で盛り上がった。その後、先生から毛筆の手紙が届く。「火事でたくさんのものを失ったけれど、62歳の新しいスタートを貴女と一緒に歩みたい」 堤先生の元で、住み込みの内弟子生活が始まった。 初日の朝、言われたことは、「私は40歳から焼物を始めた。だからまだまだ素人です。あなたの仕事はそんな私の足りないところをみつけ、助けることなんです。」 手探りの弟子生活。仕事日誌をつけ、過去の仕事ノートを見比べながら仕事を覚えた。主な仕事は土づくりや作品づくりの下準備、窯たき準備、食事の支度、雑用。食器はほぼ作ることはなく、制作補助も花器やオブジェだった。

絵付け体験

アーティストのなるさんに、笠間工芸の丘で体験できる絵付けのサンプル作りをお願いしました。 絵本の世界のような、ポップで可愛らしい作品です! 笠間工芸の丘センタープラザにある、インフォメーションカウンターでご覧いただけます。 なるさんは、絵本作家を目指して活動中。 茨城県内で企画展やワークショップなども企画、開催されています。 (Instagram → @pikkaripokke) 笠間工芸の丘では、8月4日〜29日までの期間、企画展を予定しています。